中国最北の地、「冷極」根河への旅
皆さん、こんにちは!今回は、私が「TRAIN OF GLAMOUR 星享铁旅」の「呼伦贝尔号」における旅の中で、内蒙古自治区・根河についてご紹介したいと思います。この地は「中国冷極」と呼ばれ、文字通り中国で最も寒い地として知られています。日本の冬の寒さとは次元が違い、極寒の世界がそこには広がっています。
旅程3日目:根河市へ
旅程3日目、私たちは特別列車「呼伦贝尔号」から降りて、バスで根河市へと向かいます。根河は中国で最も緯度の高い都市の一つで、なんと観測史上-58℃という中国最低気温を記録したことから「中国冷極」という称号を持っています。車窓から見える風景は、まさに絶景です。一面の銀世界が果てしなく続き、太陽の光を反射してキラキラと輝く雪原は、息をのむほどの美しさです。空気は驚くほど澄み渡り、吸い込むと肺がひんやりとするような、しかしどこか清々しい感覚があります。これが「極寒」の空気なのだと、身をもって実感した瞬間です。

街のシンボル:巨大な「冷極温度計」
根河に到着して最初に向かったのは、街のシンボルである巨大な「冷極温度計」です。その名の通り、ここで記録された-58℃を示す大きな温度計で、その下で記念写真を撮れます。手袋を外して数秒もすると指先がジンジンと痛み始め、カメラの操作もままなりません。この-58℃という数字が、いかに途方もないものであるかを思い知らされます。この極寒の中で生き抜いてきた人々の歴史と強靱さに、自然と敬意が湧いてきます。

大興安嶺の原生林で雪中ハイキング
次に大興安嶺の原生林での雪中ハイキングです。深く積もった雪を踏みしめながら森の中へ分け入っていくと、周りは信じられないほどの静寂に包まれます。聞こえるのは、自分の足が雪を踏む「ザクザク」という音と、時折木々を揺らす風の音だけです。一面の白銀の世界に立つ木々は「霧氷」という氷の結晶に覆われ、まさに幻想的な光景が広がっています。ガイドの方が準備してくれた温かいお茶やココアを飲みながらの休憩は、この上ない贅沢な時間に感じられます。都会の喧騒から完全に離れ、自然の壮大さと静けさに浸ることで、心が洗われます。

トナカイとの触れ合い
それから、トナカイに餌を与える体験をさせてもらえます。その大きな角と優しい瞳を持つ姿は、まさに「森の妖精」のようで、とても愛らしいです。極寒の地で脈々と受け継がれてきた独自の文化と、自然に対する深い敬意を感じ、現代社会を生きる私たちが忘れかけている何かを教えられたような気ができます。

まとめ:一生の思い出になる「冷極体験」
根河での「冷極体験」は、単に寒さを味わうということだけでなく、中国の広大さと多様性、そしてそこで息づく生命の力強さを実感する旅です。日本の冬景色とは全く異なる、スケールの大きい自然と、そこで生きる人々の温かさが強く印象に残っています。「呼伦贝尔号」という移動する高級ホテルに泊まりながら、こんなにも非日常的な体験ができるのは、まさに「旅の新しい形」だと感じられます。もし、あなたが日本の冬とは一味も二味も違い、忘れられない冬の旅を探しているなら、この「冷極」への旅は、間違いなく一生の思い出になるはずです。
それでは、また次の旅でお会いしましょう!
