2025.11.28

極寒の絶景体験と少数民族文化

皆さん、こんにちは。今回は、私が特別な旅をご紹介します。それは中国で内モンゴルから哈尔滨へと至る、「呼伦贝尔号」という豪華列車に乗って極寒地を巡る6日間の旅です。

1日目:海拉尔到着 — 銀世界のスタート

旅の始まりは、内モンゴル自治区の呼伦贝尔市にある海拉尔という街です。空港に降りると、一面の銀世界が広がり-20℃の冷気が頬を刺します。しかし、そこはすでに非日常の始まりです。迎えの車で市内のホテルへ向かう道中も、雪原にたたずむモンゴル族のパオの姿は、絵葉書のようで思わず見とれてしまいます。
夜は地元の食材を使った晚宴です。羊肉のしゃぶしゃぶや乳製品など、内モンゴルの伝統料理を味わいます。

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2日目:モンゴル文化体験 — 草原の鼓動を感じる

次の日は、モンゴル文化に触れる特別な体験が待っています。雪原に広がる広大な牧場へ向かうと、馬に乗った騎手たちが伝統的な方式でゲストを歓迎してくれます。
ここで鑑賞するのが、草原文化を象徴する 「万馬奔腾」や套馬、乌兰牧骑による騎術パフォーマンス。白銀の雪原を何百頭もの馬が一斉に駆け抜ける迫力は圧巻で、遊牧民族の力強さと技が目の前で繰り広げられます。

体験の後は、あたたかなパオ(蒙古包)へご案内します。ミルク茶やモンゴルの茶菓子でもてなされたあと、ここでは 民族音楽の演奏会 をお楽しみいただきます。
マトウキン(馬頭琴)の深く伸びる音色に加え、モンゴル族の伝統的な 呼麦(ホーミー) が響き合い、草原に息づく歴史や精神性を感じられるひとときです。

昼食はパオの中で味わう 牧民家宴。前夜の食事で打ち解けた旅仲間とともに囲む一卓は、旅の温かさと連帯感をいっそう深めてくれます。

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3日目:「中国冷極」根河へ — マイナス58℃の世界

「呼倫貝爾号」に乗り込み、いよいよ旅の核心とも言える「中国冷極」・根河へ向かいます。根河は気候が極めて寒冷で、中国の最低気温記録であるマイナス58℃を誇り、冬季には屋外気温が長期間マイナス30℃にも達します。

まず向かうのは「冷極温度計」の前での記念撮影です。その後、雪靴を履き、大雪が降り積もる大興安嶺の森を散策しながら森林浴を楽しみます。
空気は非常に澄んでおり、心まで洗われるような清々しさです。森の奥では、トナカイとともに生活する唯一の部族であるエウェンキ族の方々と出会い、彼らがトナカイに餌をやる体験もできます。

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4日目:扎兰屯 — スキーと街歩きを楽しむ

列車はさらに東へ、扎兰屯という街へ行きます。ここでのメインイベントは、スキーの体験です。広大なゲレンデは初心者から上級者まで楽しめるコースが整備されています。
午後は街の散策します。中東鉄路博物館では、この地の歴史に触れ、凍った川にかかる橋から雪景色を眺め、ゆったりとした時間を過ごせます。

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5~6日目:ハルビン到着 — 幻想の冰雪大世界へ

旅の最終目的地、ハルビンに到着します。ハルビンは「東方の小パリ」とも呼ばれる美しい街並みで知られますが、冬はなんといっても冰雪大世界が圧巻です。
夜に訪れると、巨大な氷のブロックで作られた城や塔がカラフルなライトアップで彩られ、まさに幻想的な光景が広がっています。

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旅のまとめ:移動するホテル「呼伦贝尔号」で味わう贅沢

この「呼伦贝尔号」の旅は、単なる観光旅行ではなく、五感すべてで自然と文化を味わい、まさに「体験型」の旅です。何より良かったのは、この豪華列車という「移動するホテル」があったからこそ、寒さが厳しい地域でも快適に、そして効率的に旅ができることです。
車内では美味しい食事を楽しみ、仲間と語り合い、そして車窓からは果てしなく続く雪原の景色を楽しみ、そんな贅沢な旅の形を存分に満喫できます。

もし、スケールの大きな冬景色と文化を体験してみたい方がいらっしゃったら、ぜひこの「呼伦贝ル号」の旅をお勧めします。

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